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大黒日記

大黒日記その18  こんなはずでは

もともと猫は苦手だった。 近所の野良猫たちが境内にやってきては落とし物をしていくので、お掃除係のおばさんとしては迷惑以外のなにものでもない。 その上、天気のいい日には、東屋の屋根の上で寝転がって日向ぼっこだ。私がそばを通 …

大黒日記その17  一皿のカレー

  このところ、スパイス料理にはまっている。 クミン、コリアンダー、ターメリックにカルダモン。 ガラスの小瓶から慎重にスプーンに計り取り、混ぜ合わせて相性を確かめる。 遠い昔にやった化学の実験のようで、これがな …

大黒日記その16  お盆のおはなし

今年は酷暑の八月を迎えていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか? こちらはお盆が近づき、早朝よりお墓参りの方々がお見えになる毎日です。 ところで、この「お盆」ということば。 私たちは当たり前のように口にしていますが、元 …

大黒日記その15  啓蟄のひとりごと

  住職がとりおこなった、ある葬儀でのこと。 告別式の際、会葬御礼の品には挨拶状が添えられる。決まった書式に喪主の方のお名前を印刷したものが、ほとんどだ。 だが、その時はちがっていた。 「あれ、今度のはちょっと …

大黒日記その14  ホモ・クーランスの手

        手縫い、手編み、手作り。 子どもの頃からこうした言葉が好きだった。 「手」という一字が付いていると、そこに作者の存在を感じて、単なる無機的なモノとは思えなくなってし …

大黒日記その13  地蔵盆の夜       

            ここ奈良の旧市街では、七月二十三、二十四の両日、お地蔵様の縁日で賑わいを見せる。 路傍にさりげなく佇むお地蔵様。 そのそばにお供え物が積 …

大黒日記その12  九度山伝説

  高野山に上る途中にひっそりと、九度山という無人駅がある。 空海が嵯峨天皇から高野山の地をたまわった際、参詣の玄関口とすべく、ここに伽藍を創建した。 讃岐から訪れた空海の母は女人禁制の高野山に入ることが許され …

大黒日記その11  ビートルズになれなくても

ピート・ベストのことは、つい最近まで知らなかった。 インディーズ時代のビートルズにドラマーとして参加。しかしデビュー直前に突如解雇され、リンゴ・スターにそのポジションを明け渡してしまう。 こんな、伝説の「5人目のビートル …

大黒日記その10  それぞれの作法

境内の掃き掃除をしていると、お墓参りの方とよくお会いする。 三世代でにぎやかに来られる方々や、ひとりでみえる方。 ご挨拶だけのこともあれば、掃除の手を止めてひとときおしゃべりに興じることもあり、日々さまざまなお参りの形に …

大黒日記その9  父への手紙

あの日からもう七年近くが経ちましたね。汗といっしょに体が溶け出してしまうかも、と思うほどに暑い夏の朝でした。私は今、春まだ浅い静かな午後にこの手紙をしたためています。 病を得て十年余り。終わりの見えない坂道を緩やかに、で …

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