先日、Hさん宅の愛犬 ”ちょこ” ちゃんの一周忌法要を行いました。以前にも、ペットの法要やお葬式をしたことはあったのですが、今回は料理屋さんを会場にしての立派な法要で、一族全員の10名程がお集まりになられました。全員で声を合せて一緒に読経していただきました。

”ちょこ” ちゃんは北海道で捨てられていた、兄弟犬三頭のうちの一頭です。縁があって、奈良のHさん宅に貰われることになり、はるばる北海道から飛行機でやってきたのです。Hさんは関西空港まで迎えに行かれたそうです。

私がHさん宅にお伺いするのは一ヶ月に一度。そのたびに顔を見せてくれて、お経をあげる私の傍に寝そべります。読経が終わり、私が ”ちょこ” ちゃんを見やると、穏やかな目でこちらを見返してくれました。首にはお洒落なバンダナ姿。いつも家族の中にいました。

Hさん宅は ”ちょこ” ちゃんと共生の生活です。お仏壇の横には”ちょこ” ちゃんの写真がいっぱい飾られてあります。お父さんと一緒に寝転ぶ姿、赤ちゃんを見守る姿、散歩のスナップ、旅行に行ったときの写真、どれを見ても笑っているようです。そして、お位牌ももちろんあるのです。

”ちょこ” ちゃんが亡くなって少しの間、Hさんのお母さんは元気がありませんでした。しかし、法事にはそれを蘇らせる力があります。法事は想い出を語り、家族が一緒になって祈りをささげるとても大切な時間です。今回の法事には、お孫さん達も参加されていました。お経を読むことは出来なかったかもしれないけれど、大切な何かを感じてくれたのではないでしょうか。

”ちょこ”ちゃんが亡くなったことを、貰われてくるときに仲介をしていただいた方に告げると、当時のことをよく覚えておられ、法要にもお供えを頂いたとか。それを見てまた涙涙のお母さん。一頭の犬を巡る温かい心のやりとりが、血流のように全身に流れてとても幸せな気持ちになりました。法要のあとで ”ちょこ” ちゃんは幸せでしたねと言うと、Hさんは「幸せだったのは私たちです」と言われました。とても印象的な一言でした。

帰りに、法事のお下がりを頂きました。お供えのドッグフードです。うちの三頭の犬たちが、大喜びでいただいたことをご報告させていただきます。合掌